秋川の最源流部、かつて数馬邑といわれた数馬地区にある三頭大滝、夢の滝、九頭龍の滝、龍神の滝、雨乞いの滝の数馬五滝は、それぞれ異なった風情をもつバラエティーに富む五滝です。ただし、滝は生き物で、季節や天候によってまったく表情が変わってしまいます。周囲の風景を含めて楽しむならば、新緑・紅葉の季節がお奨めですが、元気な滝に出会うにはやはり雨期の直後がお奨めです。知れば知るほど楽しい数馬! ぜひ五滝巡りにチャレンジしてださい。

【三頭大滝】
南秋川の源流、東京都民の森の域内にある落差35mの大滝で、流域では最大の落差を誇ります。都民の森の管理棟から遊歩道を15分ほど歩くと、滝を観賞するためにつくられた吊り橋に至ります。また、遊歩道からは檜原の山並みを一望することができ、三頭山とともに人気のスポットとして首都圏の人々に親しまれています。


【夢の滝】
奥多摩周遊道路の旧料金所ゲートの30mほど上手の左側にある落差19mのナメ滝です。緩傾斜の岩肌を幾筋もの水流がゆったりと流れるさまには優雅な風情があります。都道から直接眺められる滝としても人気を呼んでいます。


【九頭竜の滝】
九頭竜神社の上手150mほどの都道沿いにある落差10mほどの階段状の滝です。都道から道標にしたがって斜面 を下り、川を渡って滝の中段までは遊歩道によって登ることができ、眼下に渓谷美を楽しめます。脇に生活道があったことから昔は横道の滝と呼ばれていたそうですが、1545年に九頭竜神社が長野県戸隠村から分社創建されたことにより、この滝で身を清める信者が増え、九頭竜の滝と呼ばれるようになりました。

 


【龍神の滝】
昔、滝の奥は雑木林で多くの動物が生息し、また滝の水量も豊富で、立派な滝壺があったそうです。棲息する動物の中でもムジナが多かったのでムジナの滝と呼ばれた時期もあったそうですが、ある時三頭山に住む大蛇が川を下ってきて、この滝壺にひそみ、滝上で遊ぶ動物を見つけては滝壺から一気に立ち上り、動物をくわえて滝壺に引き込んだそうです。その大蛇の姿が龍のようであったことから龍神の滝と呼ばれるようになりました。落差は18m、まっすぐに流れ落ちる涼やかな滝で、都道から南秋川へ降り、橋を渡って滝下まで行くことができます。


【雨乞いの滝】
数馬自治会館の脇から村道へ入り沢筋に沿って400mほど進むと左側に雨乞いの滝の表示がありあます。この表示の15mほど先の道路上から眼下に滝を望むことができます。滝の名称の中でも、不動滝や雨乞いの滝という名称は比較的多く、村内に雨乞いの滝という名称の滝は幾本もあります。かつては文字通 り雨乞いが行われた滝なのでしょう。この滝は落差8mほどでしょうか、数馬五滝の中では小さな滝ですが、岩肌を刻むように流れるさまには不思議な趣があります。